【能登LSA4期|第2講座レポート】1%のチャンスをものにするゼロからの戦略

2025.11.22

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【能登LSA4期|第2講座レポート】1%のチャンスをものにするゼロからの戦略

「能登復興ローカルシフトアカデミー」第2回講座が、2024年5月20日に開催されました。今回のゲストは、東日本大震災からの復興を牽引し、ブランドいちご「ミガキイチゴ」を生み出した株式会社GRA代表取締役CEOの岩佐大輝さんです。「東京でITやってる場合じゃない」。故郷の危機を前にキャリアを捨て、震災復興の最前線で戦い抜いてきた岩佐さんの生々しい経験談から、「復興とは何か」を自分ごととして捉え、未来への一歩を踏み出すためのヒントを探りました。

講座概要

  • 日時: 2024年10月27日(月) 19:30〜21:30
  • 形式: オンライン
  • テーマ: 1%のチャンスをものにするゼロからの戦略
  • 講師: 岩佐 大輝 氏(株式会社GRA 代表取締役CEO)

絶望の地から見出した、未来を創る3つの視点

講座の冒頭、岩佐さんは東日本大震災で壊滅的な被害を受けた故郷・宮城県山元町の状況を語りました。基幹産業であったいちごハウスの95%が津波で壊滅。まさに「何もない」状態から、いかにして希望となる産業を創り出したのか。その挑戦を支えた3つの重要な視点が明かされました。


1. グローバルな視点で「産業」を創る
「どのような条件にある地域でも、そこにグローバルレベルで勝負できる産業があれば、必ず再び栄える」これは岩佐さんが掲げる信念です。単なるボランティアではなく、持続可能なビジネスとして地域の基幹産業であったいちご農業を再興させることに着目しました。

「ITの知見を活かせば、もっと価値を生み出す農業ができるはずだ」と、先端技術を駆使したブランドいちご「ミガキイチゴ」事業を立ち上げ。視座を世界に置くことで、地域に全く新しい活路が見えていくことを受講生に伝えてくださいました。


2. 「挑戦しないことは罪」―挑戦者を評価する文化を醸成する
「死んでしまったら挑戦できない。逆に言えば、生きている者は挑戦しないと罪だ」と思ったと話す岩佐さん。震災で亡くなった多くの仲間を思い、自らを奮い立たせた魂の叫びに、受講生は息を呑んで聞き入ります。

復興という前例のない挑戦には失敗がつきものです。それでも一歩を踏み出す勇気、そして「挑戦して失敗した者は、何もしなかった者より尊い」と挑戦を支え、応援するコミュニティの重要性が、受講生の心に深く刻まれました。


3. 「自分ごと」として課題に向き合う覚悟
岩佐さんは、「最終ジャッジは、根拠はなくても“いけるかもしれない”という感覚。論理的に完璧な準備を整えることはできない。最後の一押しは、リーダー自身の直感だ」と語りました。東京でのキャリアを手放し、故郷に戻る決断をしたときも、その感覚があったといいます。その言葉からは、故郷の危機を自分ごととして引き受ける覚悟がにじんでいました。
完璧な条件がそろうのを待つのではなく、自分の内側にある感覚を信じて一歩を踏み出す。その姿勢が、受講生にそっと背中を押すメッセージとして届いていたように感じられました。

さいごに

最後に岩佐氏は、リーダーにしかできない仕事は、地域に誇りを醸成することだと、締めくくりました。「自分たちの町には何もない」と言う地域は本当にダメになる。しかし、「自分たちの町にはイチゴがある」「能登には自分がいる」と一人ひとりが胸を張ること。その誇りこそが、地域を輝かせる原動力になるのだと語ります。
絶望の中から立ち上がり、仲間を信じ、地域の未来を諦めなかった岩佐さんの在り方に、講座を終えた受講生の表情には、自らが立つ場所で一歩を踏み出すための、勇気と希望が満ちていたようでした。

岩佐さん、ご登壇いただき本当にありがとうございました!