【2022 report】地域農業×ビジネス、農業で豊かに地域で暮らす方法

2022.10.06

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【2022 report】地域農業×ビジネス、農業で豊かに地域で暮らす方法

2022年6月15日(水)オンライン(zoom)にて、第2回目となる能登ローカルシフトアカデミー開催記念イベントを実施しました。

ゲストには、井本喜久氏(ブランディングプロデューサー /株式会社The CAMPus BASE 代表取締役)、平美由記氏(ひらみゆき農園 代表)、上野朋子氏(農事組合法人のとっこ)の3名をお迎え。
「地域×ビジネス 農業で豊かに地域で暮らす方法」というテーマで、トークセッション。
ビジネスの話題からwellbeingな話題まで、ブランディングやマーケティングに通じる学びの多い時間となりました。

イベント情報

日 時:2022年6月15日(水)19:30~21:30
形 式:オンライン
テーマ:地域農業×ビジネス 農業で豊かに地域で暮らす方法
ゲスト講師:井本喜久(ブランディングプロデューサー /株式会社The CAMPus BASE 代表取締役)
      平美由記(ひらみゆき農園 代表)
      上野朋子(農事組合法人のとっこ) 
モデレーター:稲田 佑太朗(一般社団法人シラタマワーク)

参加者の声

・背中を押してもらえる言葉が溢れていた。
・農業に限らず、暮らしにおいて大切にしたいことが学べた。
・農業への心理的ハードルが下がり、将来について考えることができた。
・能登でチャレンジしている人の話が聞けて勇気がもらえた。
・実際にアカデミーに参加して、能登町に行ってみたいと強く思った。

事前申し込みでは、70名の方にお申し込みいただき、当日は、地域愛や事業愛など「愛」に溢れた時間を共有することができました。イベント後の交流会にもご参加いただきありがとうございました。

内と外の人が共に創る能登

まずは能登町役場の山本氏から能登町について紹介。能登町は世界農業遺産に認定されている町で、その土地の環境を生かした伝統や文化が今も残っています。

山本氏は「魅力的なのは環境だけではなく、ゲストの平さん、上野さんのように、それらを受け継ぐ魅力的な人たち。能登の内の人と外の人が繋がって、これからもっとおもしろいことが起きていくんじゃないかなと思うんです」と話します。

「好き」をそのまま伝える

「世界を農でオモシロくする」をテーマに、コミュニティやスクール、ブランディング事業を行っている井本氏。「農業は商いと暮らしが成り立ってこそかっこいい。コンパクトでいいから、地域で成功する持続可能な農事業をつくる人たちを増やしたい。」と話します。

そのためには、売ることへのこだわりも大切になってくる。井本氏によると、「好き」という気持ちをそのまま伝えることが大切とのこと。そのお話の中には、農業だけに限らない、大切なポイントがいくつもありました。

・好きという気持ちは連鎖していく。
・自分の価値を最大化するのは自分。
・どんな形であっても全てA級品。
・自分の名前がついているだけでオリジナル。
・顔が見える相手と取引する。

お父様の農園からブルーベリー農園を引き継いだ平氏。「ひらみゆき農園」とご自身の名前を屋号にすると決めた時はとても勇気がいったと言います。
「新規就農した当時、若い女性のブルーベリー農家は少なく、自分ごと売ろうと思って名前をつけました。私の好きなブルーベリー守りたい、待っている人に届けたいという想いでやっています。」と話します。

農作物は同じものを作っている農家も他にいたり、私の作物は特別なものじゃないし…と謙遜してしまいがちです。それは、農作物に限らず、自分自身や人付き合いについてもそうかもしれません。

しかし、井本氏は、「もし何か誇れるものがなくても、その人自身が感動してきた経験をすでに持っている。そこにフォーカスすればいい。同じものがあったとしても、自分の名前、屋号がついているだけでそれはすでにオリジナルなもの。それをわかってくれる人と取引をすることが、本来の商いの意味でもある。」と言います。

「自分は特別じゃない」と謙遜せず、売ることに対し、自分にも作物にも愛情を注ぐという、見落としがちな大切なことを再認識させられました。

アクションから始めよう

上野氏は、結婚を機に金沢市から能登町の椎茸農家に嫁ぎ、初めは稼業を手伝うことで世界が狭くなるのではないかと思っていたようです。しかし、飛び込んでみたら逆に世界が広がり、もっと好きになっていったと話します。そして、上野氏の圃場では、原木椎茸から菌床椎茸にしたことで、効率がよくなったとのこと。

伝統と効率化は共存するものですが、どうバランスを取るべきか井本氏に伺いました。
大切なのは、「無理をしない範囲でアクションをしていくこと」だと井本氏は言います。
「一人ひとり状況や背景、大切にしていることが違う。そして効率化の価値観も違う。ただ、少しでもやれそうと感じた時はチャレンジしてみること。 PDCAではなく、“A”PDCAを回していくことが大事だ。」と。

失敗しないために成功する手段を考えることも大事です。しかし、もっと根本的な自分を大切にする、目の前のことを楽しむということが、結果的に「商い」や「暮らし」の豊かさに繋がってくということを井本氏は教えてくれました。

平氏も上野氏もまだまだチャレンジの途中だと話します。
能登町は、誰もがチャレンジできる土台がある町。
皆さんもこのアカデミーで、無理のない一歩を踏み出していただけたらとても嬉しく思います。
ご参加いただいた皆さま、ゲスト講師の皆さま、本当にありがとうございました!!
もっと詳しく内容を知りたい方は、公式Facebookにアーカイブが残っているので、ぜひご覧ください。

*アーカイブ動画

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