2022.11.26
2022年11月6日(日)、石川県能登町役場にて開催された能登ローカルシフトアカデミー(通称LSA)2期生の最終発表。ゲスト審査員をお招きし、能登の地から受講生それぞれの「のととはじまる」ことを発表していただきました。
2期目となった今回は、オンラインを軸とした全8回の講座で開催され、受講生たちは夏にフィールドワークとして現地を訪れ、能登の空気を肌で体感。遠方から参加していた受講生も、すっかり能登町ファンになったそうです(受講生たちの間では「のと沼にハマる」と言うらしい!)。
前日には受講生たち自ら前夜祭と称しYouTube LIVE配信を行うなど、オンラインを軸としながらもすっかり仲良しの様子。
昨年卒業の1期生も運営補助として参加し、たくさんの能登町民が彼らの発表に耳を傾けました。
(緊張する発表者にやさしく声援を送る来場者の方々。)
(受付担当は1期生の藤田さんとイカちゃんこと能登町職員の灰谷さん!)
(田代副町長より、発表者へ激励!)
最終発表会の様子はオンラインでも同時配信され、現地参加15人、オンライン上7人の計22人もの方が視聴してくださいました。運営事務局から当スクールの概要紹介ののち、いよいよ最終プレゼンテーションのスタート。5分間の発表と審査員による講評が行われ、審査員・来場者の投票によって各賞が選出されました。
ゲスト審査員は、こちらの3人(敬称略)
田代 信夫(たしろ のぶお)|能登町副町長
堀口 正裕(ほりぐち まさひろ)|TURNSプロデューサー / 株式会社第一プログレス代表取締役社長 / 総務省地域力創造アドバイザー
島田 由香(しまだ ゆか)|株式会社YeeY 共同創業者/代表取締役 / 内閣官房 行政改革推進会議 委員/アステリア株式会社 初代CWO(Chief Well-being Officer/最高ウェルビーイング責任者)
さて、ここからは発表者順にプレゼンの概要をご紹介。
①袴田ジェニファー「コミュニケーションデザイン−外国人向け交流サポート事業、観光向けWebマガジン事業+出版業」
オーダーメイドの他言語コミュニケーションデザインと情報発信
②畑愛美「のとの未来をつくる」
泊まれる複合施設をつくり、観光・移住の受け入れ、地域循環の拠点に
③又木実信「能登を届ける〜能登町の情報発信プラットフォームづくり〜」
地域・LSAメンバーとも連携した能登町の情報発信プラットフォーム
④阪口和花「古民家で本とともに暮らす」
古民家を活用し、シェア本棚の運用とイラストレーターとしての情報発信
⑤脊戸郁哉「能登町フリーサイト計画 −野営で空き土地を有効活用する」
空き土地とブッシュクラフターの仲介
⑥道家陽介「ENTRANCE PORT for NOTO」
金沢市に能登町の入り口をつくり、地域・地域間に新しい魅力を増やす
⑦大石教博「ノトキチオンライン」
チャレンジを応援する場を提供し、仲間や繋がりをつくる
⑧松田夕貴「モノづくり人材と創る能登町ワクワク創出プロジェクト
〜能登町でのデジタル技術へのトライを支援する〜」
デジタル技術に触れる機会の提供・情報発信と、空き家のIoT管理
審査員からの講評では、「すぐにでも取材したい」「思いがあれば必ずうまく行く!」など具体的なアドバイスから熱い応援メッセージが発表者に贈られました。
能登LSAの2期生は最終プレゼンテーション登壇者以外にも、魅力的なプランがたくさん生まれました。当日、2分ピッチというかたちで来場者の前で発表したプランをこちらでもご紹介します。
・和田梨沙 「能登町 宿泊施設 共通アメニティ」
・中谷悠志 「自然と暮らし、廃材を活用した関係人口創出 Re;noto」
・大原崇生 「旅行の前に、旅行をかえる」
・甲斐胡桃 「のと学旅行」
・加藤萌花 「LOGを残す」
・桑村愛美 「能登と繋ぐ」
・助川富美恵 「全国LSA計画」
・森 雅司 「祭りの国、能登 ANA(Anybody Noto fromAnywhere)
・山田優子 「観光協会とイカしたこと」をやってみる
・奥村あかり「能登LSAの振返りと感じたこと」
(熱量が大きすぎてオンラインのカメラとマイクの定位置からはみ出す受講生も・・・)
稲田:発表を聞いて、どうでしたか?
島田:夢や情熱を感じて楽しかったし、勇気をもらえた。全員のプランが繋がって一つのことができると感じた。
堀口:発表者相互の濃い繋がりを感じ、とても素晴らしい価値を感じた。本当に実現するかどうかという想いの部分を高く評価すると聞いていたが、みんな想像以上に具体的な提案に落とし込まれていた。
島田:なんで今ここにいるのか思いを馳せると、いろんな繋がりが浮かんできて奇跡に思え、全てが愛おしい。だからこそ、自分のやるべきことが輝いて見える。
能登は変態がたくさんいるHUBとなっている。変態とは、今の状態を変えたいと思っている人。その人たちが1ミリでも行動に移していけばどんどん町が輝いていくと思う。
堀口:地域を幸せにするビジネスの作り方とは、想いを持ち続けて行動し続けること。
賞を取ることよりも、いかに想いを実現させるか。
自分らしく働くことがどうして地域を幸せにするのかと聞かれることが多いが、幸せに働いている人はいろんな苦労・苦悩を乗り越えて気づいた人。
利他ではなくまず自分が幸せでないと人を幸せにすることなんてできないので、幸せな人を取材し伝え続けている。
島田:地域も自分も素敵なところ・いいところは自分で気付きにくい。だから否定せず受け入れてほしい。それが幸せを生むし、幸せは伝染する。
稲田:わくわく・仕事・利他についてどう考えるか?
島田:仕事と志事。利他度合いはどちらも強いが、自分のパーパスと繋がっているのは志事。 自身が燃え、やらずにはいられないもの。本気で燃えていればその火に勝手に周囲が巻き込まれる。
堀口:熱量が高ければ、辛いと感じないほどわくわくする。また、いい仕事は褒められたら思いっきり肯定できる。「TURNSのおかげで・・・」と感謝されたら、ありがとうございますとしか出てこない。
最後に、各賞をご紹介します。
当初の予定では地域活性化賞・優秀賞・最優秀賞の3つの予定でしたが、白熱した(?)審査により急遽2つの特別賞が追加されました。
地域活性化賞:大石教博さん
優秀賞:松田夕貴さん
(特別賞)TURNS賞:阪口和花さん
(特別賞)取材しま賞:畑愛美さん
最優秀賞:脊戸郁哉さん
最優秀者のコメント:「他のみんなの発表は本当に素晴らしくて、まさか自分が獲れるとは考えていませんでした。僕のプランも1人ではできないものなので、LSAみんなで獲得できた賞だと思います。本当にありがとうございました。」
発表者・受賞者、ゲストや来場者、みなさんから出てきた言葉に表れるお互いを思いやる言葉やご縁に感謝する言葉。能登町の温もりやLSAメンバーの熱量の高さを終始感じる空間でした。
これは終了ではなく、「のととはじまる」日。
受講生のチャレンジはここからさらに熱を帯び続けるので、ぜひ、見守っていただければ幸いです。